アマゾンのマーケットプレイスを悪用した詐欺の手口と対処法
アマゾンのマーケットプレイスで多発していた詐欺に遭わないために、乗っ取り詐欺の概要や手口をまとめました。アマゾンに限らずネット上の詐欺に遭わないためにも、ぜひご参考にしてください。
アマゾン(Amazon)を舞台にした詐欺被害が発生していることに不安をお感じですか?世界的な巨大オンラインショッピングモールのアマゾンでは日々膨大な数の取引が行われていますが、アマゾンのマーケットプレイスでその仕組みを悪用して詐欺を働いている犯罪者がおり、そこに不安を感じる人もいることでしょう。
マーケットプレイスで発生している詐欺の手口は正規の出品者のアカウントを乗っ取り、その出品者の名前を勝手に使い商品を売り出し、商品を送ることなく代金を持ち逃げするという悪質なものです。
こうした詐欺に遭わないために、乗っ取り詐欺の概要や手口、万が一詐欺に遭ってしまった場合の対処法、最後に予防策をまとめました。
アマゾンに限らずネット上の詐欺に遭わないためにも、ぜひご参考にしてください。
1.アマゾンで起きた乗っ取り詐欺の概要
1-1.アマゾンで発生した乗っ取り詐欺とは?
世界的なオンラインショッピングモールのアマゾンには、マーケットプレイスというサービスがあります。
アマゾンが在庫を持って自社の倉庫から配送するという販売経路と異なり、個人や事業者が出品者となって商品を販売できるのがマーケットプレイスで、アマゾンから配送される商品と同じように検索対象となっているため、誰でも購入することができます。
マーケットプレイスで発生した詐欺の手口は上記にもある通り、出品者アカウントを乗っ取った何者かが勝手に商品を売り出し、商品を送ることなく代金を持ち逃げするというものです。「代金を支払ったのに商品が届かない」というクレームが発生し、マーケットプレイスの仕組みを悪用した詐欺事件であることが発覚したようです。
1-2.アマゾン乗っ取り詐欺の手口
この詐欺は主に、出品者アカウントの中でも休眠状態にあるアカウントが狙われる傾向にあります。日常的に利用しているアカウントであれば乗っ取られたことに気付かれる可能性が高いため、気付かれにくい休眠アカウントが狙われているのでしょう。
乗っ取りに成功した出品者アカウントを使って、そこに売れ筋商品を格安で出品します。後はその商品を購入した人から代金を騙し取ってしまいます。
海外からの攻撃によってアマゾンのアカウント乗っ取りが行われていることが多く、国際的な犯罪であると見られています。
1-3.アマゾン乗っ取り犯の目的
乗っ取り犯の目的は、金銭をだまし取ることです。しかも乗っ取った出品者アカウントを使用するため、商品が届かないというクレームは乗っ取られた正規の出品者のところに行ってしまいます。
出品者は販売者の情報をアマゾンで公開しているため、攻撃者にとっては自分の隠れ蓑が最初からあるわけです。お金をだまし取られて怒った購入者がいたとしても、自分のところに連絡がきたり、ましてや自宅に押しかけてくるわけではありません。
このようにマーケットプレイスの休眠出品者アカウントは攻撃者にとって都合の良いもので、狙われるべくして狙われたと言えます。
1-4.アマゾンの知名度が被害を拡大させた
ネットショッピングをする人であれば、アマゾンの名前を知らない人はいないでしょう。それだけ知名度の高いサイトであり、そこで売られている商品であることが詐欺の被害が拡大させたという指摘があります。
つまり、攻撃者はアマゾンの知名度も悪用しているということです。報道によると2万件を超える詐欺被害が発生したとされています。
2.乗っ取り詐欺に遭うと、どうなる?
2-1.商品が届かない
アマゾンマーケットプレイスの乗っ取り詐欺に遭うと、商品を購入して代金を支払っても何も届きません。購入者の目を引くために異様に安い価格で売られていることが多いので1人あたりの被害金額は少ないかもしれませんが、安さのあまりに大量に購入した人がお金を騙し取られた事例も多く、金銭的被害は看過できません。
2-2.届け先住所が詐欺グループに知られてしまう
購入者は商品の注文時に自宅などの住所を届け先として送信します。詐欺グループはお金だけでなく、こうした個人情報も得ることになるので、さらなる詐欺という二次的な被害の恐れがあります。
2-3.(出品者)大量のクレームが届き、恐怖を感じる
購入者ではなく出品者側の被害として、自分のアカウントを勝手に悪用された正規ユーザーのところに購入者からのクレームが届くという現象が発生しました。
しかも数がとても多く、中には電話で言葉を荒げてクレームをつけてくる人や出品者情報にある住所まで直接クレームを付けに来る人もいるので正規ユーザーは不安や恐怖を感じることになります。
この点がとても悪質で、アマゾンの乗っ取り詐欺で精神的に不安定になったというユーザーもいるようです。
3.アマゾン乗っ取り詐欺に遭ったら、まずすること
3-1.アマゾンに連絡する
いつまで待っても商品が届かない時、アマゾンを悪用した詐欺に遭ったと感じたらまず、アマゾンに連絡をしてください。アマゾンには「Amazonマーケットプレイス保証」という仕組みが用意されていて、30万円を上限に商品代金の返金を受けることができます。
以下の公式ページにAmazonマーケットプレイス保証の詳細と申請フォームがあります。
3-2.警察に通報する
他人のアマゾンアカウントを乗っ取ること、そして商品代金や個人情報を騙し取ることはいずれも法に抵触する犯罪行為です。さらなる被害の拡大を防ぐという意味においても、警察への通報をしておきましょう。
4.アマゾン乗っ取り詐欺の特徴3つから見える予防策
4-1.売れ筋の商品が妙に安い
詐欺被害が発生している商品の特徴として、「異様に価格が安い」ことが挙げられます。売れ筋の商品が半額もしくはさらに安い価格で出品されるため、価格比較においても非常に目立ちます。
しかし、どんな商品であっても相場より大幅に安く販売すれば出品者は損をしてしまいます。損をしてまで出品をする人はいないので、相場から逸脱する安さで売られている場合は詐欺ではないかと疑ってみてください。
4-2.アマゾンの倉庫以外からの出荷
アマゾンで販売されている商品には、どこから発送されるのかという表示があります。「この商品は、Amazon.co.jpが販売、発送します」と表示されているものはマーケットプレイスではなくアマゾンの倉庫からアマゾンが発走する商品なので、安心して購入して問題はありません。
マーケットプレイスでの出品物は、以下のいずれかの表示があります。(Amazon.co.jp で購入できる商品の販売元より引用)
不安であれば出品している人の評価や他の出品物などをチェックしてみてください。もちろんほとんどの出品者は正規ユーザーで誠実な取引をしているので、マーケットプレイスからの購入であっても不審な点がなければ購入して問題はありません。
4-3.新規登録されたばかりなのに大量に商品を出品している
新規登録されたばかりの出品者アカウントから大量に同じ商品が出品されていて、しかもそれが異様に安いという場合は、詐欺の可能性を疑ってみてください。そのアカウントは最初から詐欺の目的で開設されたものかもしれません。
乗っ取られたアカウントから出品されている場合は新規登録された直後ではなかったり、ある程度高評価になっている場合もあります。その場合であっても「大量に売れ筋商品を出品している」ことや、それまでに販売してきた商品と明らかにジャンルが異なる場合などは乗っ取りの可能性があるので、その商品の価格が相場と比べて異様に安くないかといったポイントをチェックしてから購入するようにしましょう。
5.まとめ
オンラインショッピングはとても便利で、その中でアマゾンは商品点数や発送の早さなどにおいて利用する価値がとても高いサイトです。詐欺犯はその知名度や信頼を悪用しているわけですが、こうした被害は正しい知識を持っていれば簡単に防ぐことができます。
必要以上に不安を感じることなく、この記事で解説した予防策を念頭に入れながら安全なオンラインショッピングを楽しんでいただきたいと思います。
※記事内容の利用実施は、ご自身の責任のもとご判断いただくようお願い致します。
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